小さな星がほらひとつ

「確率思考の戦略論」の話

■マーケティングは、どれだけ成功確率を高められるかを模索し続ける科学を基本としなくてねはならない。

■市場構造を理解することによって、成功確率の高い企業戦略を選ぶことができる。

■市場構造を精緻に理解し、勝てる戦いを見つけ、市場構造を利用する方法を考える

■市場構造とは、ある商品カテゴリーにおける、人々の意思と利害と行動が積み上がった全体としての業界の仕組みのこと。すべてのプレイヤーがミクロレベルで衝突し、ある一定のやり方に収束していく。「その市場における全体としての人々のやり方」のこと。

■市場構造を決定づけているDNAは、消費者のプレファレンスである

■プレファレンスとは、

1.ブランドエクイティー

2.価格

3.製品パフォーマンス

の3つによって決定される。

■経営資源を集中投下すべきはプレファレンスである。

■消費者視点を最重視して、プレファランスの向上に努める

■市場構造にはコントロールしやすいものとしづらいものがある

■市場規模が一定という前提で考えるなら、売上を伸ばすためには、

1.自社ブランドへのプレファレンスを高める。

2.認知を高める。

3.配荷を高める。

の3つしかない。

■認知率の伸びに対して、ビジネスはあるレベルまでは直線的な関係で伸長していく

■圧倒的なブランドでない限り、認知の面積と質はともにどこかに伸び代がある

■配荷率とは、市場にいる何%の消費者がその商品を買おうと思えば物理的に変える状態にあるかという指標

■プレファレンスを伸ばす方法、つまり戦略の本質は、市場全体の中で自社ブランドへの一人当たりの投票数をどう増やすかを考えることに他ならない。

■Mを伸ばすことだけを考える。Mとは選ばれる確率そのもの。数学的には、自社ブランドをすべての消費者が選択した延べ回数を、消費者の頭数で割ったもの。

 

■重要なまとめ

消費者を区切ってターゲティングすることは、Mを増やすためであって、決して自社ブランドのMを狭めるためではない。あくまでも自社ブランドの市場全体におけるプレファレンスを拡大するのが目的であり、マーケティングはそのための一つの手段に過ぎない。

■売上を規定する7つの基本的要素

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■エボークトセット(購入時の選択肢)に入る必要がある。セットの数はそのジャンルに問わず、基本的に一定。なので新しいブランドが入れば抜け落ちる。

■競合に対して、相対的にプレファレンス(自社ブランドのサイコロの目が出る割合)を上げる。

■プレファレンスについて。ブランドエクイティーは、すべてに優先してプレファレンスを支配する最重要な要素。ブランドエクイティーは競合との相対で決まる。一度所有した強固なエクイティーはなかなか陥落しない。だからブランドエクイティーは文字通り、財産。

■ここからは差別化の話へ

■価格は最終的には消費者が決めるが、ブランド価値を高めることで値上げは可能。

■悩みに悩んでなにかを選ぶことよりも、なにも選ばないことを選ぶ人の方が圧倒的多数

 

 

全体的な感想としては、

大企業出身者による、大企業のためのマーケティング戦略論、みたいな感じか。

 

難しいことを難しく書いてるだけ。

ジェットコースターの本は好きやけど、これはそんなに好かんな。

 

でもいくつか気づきあり、読んでよかった。

特に認知を高めるための施策は、狭めずに考えるべきだ。