活かすまとめ
◆人は「自分の強み」を毎日活かすことに喜びを感じる。
◆ひとりひとりの「強み」と「何に喜びを感じるのか」を正確に把握できるように努める。
◆「自分の強み」を活かしながらチームで大きな目標を部活のように追って、達成することが最高。なメンバーをバックオフィスは採用する。
◆「一般的な情報」と「うちの考え方」は分けてスライドに落とす。
◆一年間を「3カ月」×「4回」に分けて戦略を考える。なぜ4カ月か、については事業環境としてそれ以上先を見通すのが難しいことと、超優秀なネトフリでさえ6カ月先までしか見通せないから。
◆3カ月に一度、全体のMTGをする。その内容は考える。
◆すべてにおいて変化することが常態である、ということを理解してもらう。
◆どの企業と比較されるべきなのか、採用におけるベンチマーク企業を見つける。
◆企業のビジョンをもっとワクワクするものに置き換える。
◆カルチャーデック(文化、行動規範)をつくる。
◆社会環境、マーケ、会社、ビジネスモデル、採用、給与、決算などに関する資料を作成する。
◆月に1回はメンバーそれぞれと対話する機会をつくる。
◆現場とバックの人材は分けて考える。バックはハイパフォーマー”だけ”を採用する。
◆社内文化を「○○と○○の文化」みたいにわかりやすくする。
▶いまのところ候補は「挑戦と自由の文化」
◆フィードバックを練習する機会を設ける。
◆会社は家族ではなくチームスポーツだ。チームスポーツなら、チームがどんな業績を挙げる必要があるか、ということだけを考えて、採用と解雇の決定を下さなければならない
◆業界で最高水準の給与を出す。※平均ではない
内容抜粋
◆徹底的に正直であれ
◆20世紀に開発された複雑で面倒な人材管理手法では、21世紀の企業が直面している課題に立ち向かえるはずがない
◆誰もが持てる力をいかんなく発揮できるようにする
◆どのレベルのどの従業員であろうと、貴重な発見や疑問を胸に秘めてほしくない
◆だから経営陣が模範となる。経営陣の公開討論まで企画した。会社がどんな課題を抱えていて、どうやって対処するつもりかを、正直にかつ継続的に知らせた。
◆変化することが常態だということ、すばやく前進するためには必要とあれば、計画や人員をいくらでも変更するつもりでいることを全員に理解してもらった
◆変化が必要だということを受け入れ、みずから変化を起こすことに楽しみを感じてほしかった。
◆破壊的変化の荒波の中で最も成功できる組織とは、すべてのチームのすべてのメンバーが「この先、何が起こるかわからず、何もかもが変化している」と考え、それに心を躍らせるような組織だ。
◆そんな会社をつくるために、「チームワーク」と「斬新な問題解決を促す」文化にこだわった。
◆従業員に力を与えるのではなく、あなたたちはもう力を持っているのだということを思い出させ、力を存分に発揮できる環境を整える。それが会社の務め。
◆ビジネスリーダーの役割は、すばらしい仕事を期限内にやり遂げる、優れたチームをつくることである。それだけ。それが経営陣のやるべきことだ。
◆数年かけて実験を重ねながら文化の形成に取り組んだ。
◆お役所的な決まりごとを廃止しながら、どんなチームのどんな人も基本的な行動指針をしっかり守るように指導した。
◆チームの文化を形成したいなら、理解しておきたい大切なことがある。それは単に理念や業務方針を示すだけでは不十分だということだ。
◆まず従業員に一貫してとってほしい行動をはっきりと打ち出し、続いてそれを実行するための規律を定着させる必要がある。
◆ネトフリでは、規律をもって実践してほしいと経営陣が思う行動を、全員にあますところなく繰り返し伝えた。会社の哲学と経営陣が実践してほしいと望む行動を、一人残らずすべての人に理解してもらいたいとの強い思いから、それを説明するためのスライドを経営陣でつくった。→カルチャーデック
◆カルチャーデックはネトフリの文化を新入社員に教え、どんな行動が求められているのかを明確に説明するための社内資料。またこの資料においては、経営陣が従業員に求める行動であるとともに「従業員が経営陣に求めるべきこうでもある」ことを、はっきりと説明した。
◆カルチャーデックは一度に作成されたわけではない、経営陣全員が社内リーダーの助けを借りて、文化を形成するうちに気づいたことを書き留めたもの。命を持ち、呼吸をし、成長し、変わり続けている。
◆文化は部署ごとにも違う。だが、企業文化を支える基本的な行動規範が存在する
【基本的な行動規範】
◆マネジャーは自分のチームだけでなく会社全体がとりくむべき仕事と課題を、チームメンバーにオープンにはっきりと継続的に伝える
◆徹底的に正直になる。同僚や上司、経営陣に対して、時機を逃さず、できれば面と向かって、ありのままを話す。
◆事実に基づくしっかりした意見を持ち、徹底的に議論し検証する。
◆自分の正しさを証明するためではなく、顧客と会社を第一に考えて行動する。
◆採用に関わるマネージャーは、チームが将来成功できるように、適正なスキルを備えたハイパフォーマーをすべてのポストに確実に配置する。
◆経営陣を含むすべてのマネージャーに、これらの行動指針の模範になってほしいと求めた。まず率先してチームの手本となることで、そうすることによってはじめて、文化を具体的に実行に移す方法を示すことができた。
◆優れたチームとは、これからどこに向かおうとしているのかをメンバー全員が知っていて、どんなことをしてもそこに到達しようとするチームのことだ。優れたチームをつくるのは、インセンティブや管理手法や従業員特典などではない。必要なのは、一人前の大人として挑戦に立ち向かうことを切望する有能な人材を採用し、その挑戦が何なのかを、彼らにはっきりと継続的に伝えることだ。
◆優れたチームは嬉々として挑戦に立ち向かう。辛いとき、深く物事を考えるとき、優れたチームができる。人を採用するときに、会社が解決を迫られている問題に胸を躍らせながらとりくむような人材を探すことにしている。朝目覚めたときに「さあ大変だ。がんばるぞ!」と思える人だ。有能な人材にとっては、夢中になれる課題を与えられ、有能な同僚と一緒にそれに取り組むことが、何よりのインセンティブになる。問題解決が好きで好きでたまらない人材が必要だ。信頼し尊敬しあえる同僚たちと力を合わせ、一心不乱にすばらしい仕事ができる。それが最高のインセンティブだ。
◆経営陣が従業員のためにできる最善のことは、一緒に働く同僚にハイパフォーマーだけを採用することだ。
➀優秀な同僚
➁明確な目的意識
➂達成すべき成果の周知徹底
この3つの組み合わせが、パワフルな組織の秘訣である。そしてそれを実現するために必要なことが「ハイパフォーマー"だけ"」を採用することだ。
◆フラットな組織構造にする価値のひとつは、迅速に意思決定するため。
経営陣(意思決定者)
マネジャー
メンバー
以上の階層はつくらない。
◆年間計画はつくらない。半年先の方向性を定めて、目標はあくまでも3カ月単位で推移させる。
◆ネトフリは「自由と責任の文化」
◆実績のある人材を信頼して採用し、自由裁量を与え、それと引き換えにアウトプットのクオリティに関する責任があることを理解してもらう。
◆チームが最高の成果を挙げられるのは、メンバー全員が最終目標を理解し、その目標に到達するために、思うままに創造性を発揮して問題解決にとりくめるとき。
◆社内のどの部署、どのチームの問題であっても、従業員がそれを自分のものとして解決するには、経営幹部と同じ視点が欠かせない。
▶これを自然に行うには、企画のプロセス自体にメンバーを巻き込むこと。一緒にアイデアを出し、一緒に企画を進めていく。
▶それがない場合は地道なコミュニケーションしかない。ネトフリも実験と練習を欠かさずやっている。例えば、新入社員全員に向けて「大学」という企画で、膨大な量の情報を伝える。各部門の業績評価指標や目標からはじまる詳細なプレゼンテーションを通して、事業を深く理解し、各部署のトップを知り、質問を直接ぶつけることもできる。
◆事業のあらゆる面について、簡潔にしっかりと説明するのは楽なことではないが、見返りもそれだけ大きい。事業の仕組みと顧客サービスの基礎知識も教える。
◆コミュニケーションの浸透濃度として一つの例を挙げると、休憩室でもエレベーターでもいいから、従業員を呼び止めて「うちの会社がこの半年でとりくもうとしている最重要課題を5つ挙げてみて」と尋ね、即答できたらOK。できなければまだコミュニケーションが重要とはいえない。
◆フィードバックの練習をする機会をつくる。カウンセリングのスキルを全員が身に着ける。
◆事業の問題についてもオープンに伝える。
◆経営幹部がいつも考えなければならないことのひとつは「今のチームが理想のチームでないことが、私たちの足かせになっていないか?」
◆会社は家族ではなくチームスポーツだ。チームスポーツなら、チームがどんな業績を挙げる必要があるか、ということだけを考えて、採用と解雇の決定を下さなければならない
◆仕事の満足度は、グルメサラダや寝袋やテーブルサッカーの台とは何の関係もない。仕事に対する真のゆるぎない安心感は、優れた同僚たちと真剣に問題解決にとりくむときや、懸命に生み出した製品・サービスを顧客が気に入ってくれたときにこそ得られる。
◆経験上、面接に進んでまもない段階でお金の話が出るのは、候補者が今の仕事で十分な給料をもらっていないか、もらいすぎていてそれ以上の増額がないことを心配しているか、お金だけに関心があって仕事に熱意がないか、のどれかに当てはまる。
◆私たちは、いま十分な給料をもらっていないから安く雇えそうだ、という理由で採用を決めることに興味はなかった。また同時に、本気で誰かを採用したいと思えば、それに見合うだけのオファーを出せる自信があった。
◆ネトフリにはボーナスがない。会社を第一に考える一人前の大人なら、年次ボーナスがあるから、という理由で仕事に精を出したり才能を発揮したりはしない。
◆人材の濃度を高く保つことに徹底して取り組まなければならない。
◆人材を採用したい部署のマネジャー自身が採用プロセスに深く関わることが欠かせなかった。
◆「いつでもどこでもリクルート!」が合言葉。
◆私たちが目指したのは、面接に来てもらったすべての候補者に、その職務に就きたいと思ってもらうことだ。たとえ私たちが彼らを気に入らなくても、彼らにはこう思ってほしかった。「いやあ、すばらしい面接だったな。効率的で、効果的で、時間通りで、質問は的を得ていて、担当者はスマートで、尊厳をもって扱ってもらえた」と。たとえその人がうちに合わなくても、その人の友達はうちにぴったりかもしれない。と考えた。
◆社内に一流の人材をリクルートするヘッドハンティング事業をつくった。
◆競合他社と比べて遜色のない給与をオファーすることは、トップ人材を採用するための必須条件。