小さな星がほらひとつ

D2Cについての話

◆キャスパーの特徴

・オンラインで注文が完結。店舗不要。
・100日間は返品無料。自分に合わなければ返品OK。
・圧倒的な価格優位性。平均10,000円のところ6,000円で販売。
・他の人のレビューを参考にしながら購入可能。
・デザイン性が高い。
・現代的で洗練されたUI、UXのサイト
・ウェルネスについて多くのテーマを特集した雑誌を独自で発刊
・睡眠やウェルネスについてのポッドキャスト番組を配信
・インスタで15万人を越えるフォロワー
・女性一人でも運搬可能なように、マットレスからスプリングを無くし、真空パックに入れて圧縮した上で小型冷蔵庫サイズのパッケージで配送。
・15,000人のモニターのベッドにセンサーを組み込み、データを取得しながら次世代のプロダクトを開発。
・その顧客たちは、睡眠データをただトラックさせてくれるだけではない。彼らは「新製品を試してみたが、これまでの製品と比べてここがだめだ」などのフィードバックを絶えず送ってくれる。また、新製品のプロトタイプを使用し、その感想や改善案も送ってくれる。
・彼らはキャスパーの熱狂的なファンであり、新製品が出れば積極的に口コミを広めてくれるし、イベントにも積極的に参加する。彼らの存在は顧客というよりもマーケターであり、共同開発者であり、エヴァンジェリストでもある。

◆D2Cスタートアップの特徴
・プロダクトブランドではなくライフスタイルブランド
・ものづくり自体を競合優位性としない。
・間接販売ではなく、直接販売である。
・SNSを中心に顧客と直接やり取りをすることでロイヤリティを高めて、ファンをつくっていく。
・オンラインを起点にリアル店舗を持つことが多い。
・ECであろうが店舗だろうが、顧客とダイレクトに対話する。
・ここにD2Cの本質がある。
・高価格帯ではなく低価格帯。多くの成功しているブランドは、友達がツイッターでおすすめしていた本をAmazonで買うときと同程度の、シンプルでシームレスなUXを実現している。
・プロダクトを販売しているのではない。世界観やライフスタイルを販売している。現代の顧客は「機能」は大前提で、「感情」を買おうとしている。
・ミレニアム世代(デジタルの発達とともに育ち、新しい消費の価値観をもった世代、ようは同世代よりも下)
・顧客を「顧客」として扱わない。一緒にブランドをはじめ、育てていく「仲間」として扱う。
・顧客の一部をコミュニティ化し、そのコミュニティからのフィードバックを得ながら「製品開発チームの一員」のように扱う、新しいアジャイルの開発手法をとる。
・商品を売るのではなく、世界観(ブランド)を売る
・商品の詳しい説明は必要ない。その代わりに全体の一貫性のあるデザインでメッセージを伝えている。
・競争のフィールドにプロダクトの品質を置いていない。ブランドの世界観のレイヤーで顧客とつながっている。
・消費者が意識するのは「そのブランドの提案するライフスタイルが自分とフィットしているか」「ストーリーやその語り口は自分のセンスとマッチするか」。
・思わず友達に語りたくなるか、その観点でクオリティをあげていく。
・コンテンツディレクターや、ストーリーテリング担当役員を置くことが多い。
・必要なのはバズではなく、継続的な顧客とのコミュニケーション