小さな星がほらひとつ

地獄みたいな時期の話

自分の顔から表情が消えた。

人と会う時だけ

無理して表情をつくってる。

 

ほんの些細なことで

怒りがMAXになってしまう

昂る感情を抑えることができない。

 

目がいつもより乾燥してる。

乾燥しているのに

瞬きするタイミングがなくなった。

 

瞳孔が開いているからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間は極限まで疲れると

どうも目のピントを絞ることすら

無意識に手放してしまうようだ。

 

体を休めるためなのだろうか。

 

変わらず

ギリギリのところで

精神を保っている。

 

視界は狭くなり

夕暮れの鮮やかな色も

きれいに感じられなくなった。

 

心がぐちゃぐちゃだ

良いも悪いも

プラスもマイナスも

ぜんぶがぜんぶ

ごちゃまぜだ。

 

なにがしたいのか

なにがほしいのか

なにをするべきなのか

わからない。

 

とにかく辛い。

また泣きそうだ

でも泣きそうじゃない

泣きそうで、泣きそうにない

 

心がぐちゃぐちゃだから、

自分の心がどこに行ったのか

わからない。

 

 

 

 

 

 

 

人間が

いちばん辛い瞬間って

どんな瞬間か知ってるかい?

 

それはね

当たり前のように

あると信じて疑わないものが

突然なくなったときだよ。

 

なんの心の準備もないときに

いきなり失うこと

 

それが人間の心に

大きな大きな穴を開けるんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなに余裕がなくなったのは

こんなに大きな穴が開いたのは

いつぶりだろうか。

 

ああ

そうか

 

半年以上ぶりだ

原因はほとんど同じようなものだ。

 

なるほどなぁ

なんとなく想像した

 

心がぐちゃぐちゃなのは

自分を守るためなのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

本当の心は

ズタズタに傷ついてて

ボロボロに落ちている

 

その心を救うために

おれの中にいる

たくさんの他のおれ、

 

例えばさ、

嬉しいおれ

幸せなおれ

楽しいおれ

喜んでるおれ

前向きなおれ

ポジティブなおれ

元気なおれ

明るいおれ

 

たちが中心になって

支えてくれてるんだな。

 

お前ら!

一言、言っておく!

 

 

 

 

 

 

ええやつやなぁ。

 

ほんまっ

ええやつらや。

 

お前らが支えてくれるから

心がぐちゃぐちゃで、

 

心がぐちゃぐちゃやから

辛くて苦しい現実から

辛うじて目を背けられてるんだな。

 

嬉しいときとかさ、

楽しいときとかはさ、

 

辛いおれとか

苦しいおれは

いつも表に出てこないのに、

 

辛いおれとか

苦しいおれのときは

表に出てきてくれるのな。

 

ええやつか。

ほんま。

 

ありがとう

プラスのおれたち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わかったよ

いまのおれは

 

心がぐちゃぐちゃな状態が

「正常」な状態なんやな。

 

このぐちゃぐちゃを

どうのこうのしようとせんと

まっすぐ正面から

受け入れなあかんのやな。

 

ついつい

またなんとかせなあかん

と思ってしまったよ。

 

おれはいつもいつも

弱い自分を隠そうとしてしまうけど

心ぐちゃぐちゃなおれも

大事なおれの一部やもんな。

 

はーーーい

 

そうとわかれば

そう努めよう。

 

この新しく気づいた

複合的な弱い自分の塊を

ありのまま受け入れるよう

おれは努めようか。

 

あーーーーしんど。

 

 

 

 

 

 

 

 

空を見上げる

心臓に手を当てる。

 

心臓の鼓動が

手を通して伝わってくる。

 

命がここにひとつ。

生きてる実感を得る。

 

空を見上げる。

言葉を出すのはこれで終わり。

 

心臓の鼓動を感じながら

ひとり、目を閉じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・公園で

中国人かベトナム人か知らんけど

グループがでかい声で騒いでる。

 

殺すぞ

日本に来たんなら

日本の文化に合わせろや。

 

こんな時間に

でかい声ではしゃぐな、クソが。

死ねよ。まじで。

 

まじで怒鳴りいきそうな自分が

心の大部分を占めてて

自分で自分がこわくなる。

 

頼むから

だれか助けてください。

だれか、助けてください。

 

でも知ってる。

誰も助けてくれなどしないこと。

 

いつも孤独だ

いつまでも孤独だ。

生きてる意味など別にない。

命などそんなもんだろ。