奇跡の経営
という本がある。
ブラジルのセムラー社を取り上げた経営論の本。
しびれた。
次世代。
この変化に気づき、会社の在り方自体を変えていってるのは、知ってる限りサイボウズ、チャットワークとかはにおいする。ベンチャーならエバーセンス、大きいところはリクルートもフレックス入れたりしてるけど、それは資本主義からくる「利益と利潤を最優先に考える合理主義」経営の枠をでない。
大きすぎる会社では変革していくことに時間がかかりすぎるし、そもそもこの価値に気づけないのだろう
もっと簡単にいうと、
会社が儲ける→社員が幸せになる
社員が幸せになる→会社が儲かる
ということを会社の在り方から徹底して設計する。
それが人間性経営学。
『ええ大人なんやからちゃんとやるやろ』という絶対的に社員を信頼することからくる経営は、言い換えると社員を一切管理しない経営。
生半可にやってもムダ。
会社の、経営者自身の在り方の全てをこっちに向ける。
次世代すぎてイメージすらできんやろうけど、10年もすればこっちが確実にメジャー。
見解含めてまとめていく。
・利益を上げるための徹底した合理化、と、社員の自己実現(幸福)は矛盾している。資本主義の元、金を稼げば幸せになれるという前提がその矛盾をかき消してきた。でもいま、その仕組み自体に無理が生じている。
・会社のオペレーションのあらゆる局面に、従業員に対する徹底的な「信頼」が組み込まれており、従業員は自らその信頼に応えるため、トップダウンは不要になる。だから採用の判断基準は第一に信頼できるかどうか。そして何かに対してパッションがあるかどうか。もしくは持てるかどうか。能力や実績はその次。
・経営者が従業員を徹底的に信頼する。丸ごと受容し、丸ごと信頼する。だからこそ従業員はその信頼に応えるために、自らの能力を最大限発揮する。それがフロー状態。
・トップダウンをなくす。徹底的なボトムアップ。経営者はエゴを捨てる。日本はでも、最終ゴールだけは描いてええと思うし、やぱフィロソフィーもあっていい。それは社員が苦に感じないものでなければならないが。それもボトムアップであるべきだ。
・人間性があるレベルに達すると自然に内側から「心の底から部下の成長を願う」というマネジメントの真髄に達する。目先の利益や名誉、保身よりも部下の成長を優先する。結果部下は期待に応え、業績が上がる。この「あるレベル」という言葉になにが含まれるのかを考える。共通して大事なのは依存心の克服。自立するということ。酒、異性、ギャンブル、ライブ、テレビ、おるいは会社や仕事への依存心を薄くしていく。
・現場に権限を委譲する。
・経営で最も大切なことはまず自分が楽しいこと。次に仲間やお客さんが楽しいこと。人を喜ばせることは本質的に楽しいことだ。また仲間の楽しいことについては、経営者はいちメンバーになり得る。
・全員が精神的に自立している。自己責任。働き方を選べるようにする。サイボウズは9パターン、セムラーは11パターンの働き方をライフイベントに合わせて選択できる。
・従来型のマネージャーは不要になる。マネージャーはファシリテーターに変わる。答えを教える人から、答えを一緒に示唆して考えていく人へのシフト。これは果たして難しい。だから新卒がいい。もしくは解放されたいと願う資本主義の奴隷。
・自立型人材の集まりは燃える集団となる。それを会社の中で生み出す
・バランスシートやキャッシュフローチャートなどの財務諸表の読み方に関する講習会を開き、それは清掃係まで参加できるようにしている。これがあるから、自分の給与の妥当性を客観的に理解できる。
・就業規則、出張規定、業務標準、キャリアプラン、職務記述書、そして企業理念までも廃止した。理念まで廃止するのは、思考を止める教育で生きてきた日本人には合わないと感じる。理念を大きくとるのがいいかな。職務記述書は100名以下の規模であれば、用意だけしたほうがいい。使うかどうかは個人の自由にして、フレームワークはあったほうが早いん
・給与も従業員が決めるが、それは全社員に公開される
性善説に基づいるようだが、そうではない。
おもしろい。